猫がトイレに何度も行く、血尿が出る、排尿時に鳴く——こうした様子が見られると「膀胱炎かもしれない」と不安になります。実際、「猫 膀胱炎」で検索する飼い主さんの多くは、症状の見分け方や受診の目安を知りたいと考えています。
結論から言うと、猫の膀胱炎は比較的よく見られる病気で、早期対応がとても重要です。放置すると悪化や再発を繰り返すことがあります。
この記事では、猫の膀胱炎の症状・原因・治療法・受診のタイミング・再発予防まで、飼い主が押さえておくべきポイントをわかりやすく解説します。
猫の膀胱炎とは?

猫の膀胱炎は、膀胱に炎症が起きる病気の総称です。細菌感染が原因のこともあれば、ストレスや体質が関係することもあります。
特に多いのが、特発性膀胱炎と呼ばれるタイプで、明確な細菌感染が見つからないケースです。
年齢を問わず起こりますが、室内飼いの成猫、運動量が少ない猫、ストレスを感じやすい猫で多く見られます。
猫の膀胱炎で見られる主な症状

膀胱炎の症状はトイレ周りの異変として現れることが多いです。
- トイレに行く回数が増える(頻尿)
- 少量ずつしか尿が出ない
- 血尿が出る、尿の色が濃い
- 排尿時に鳴く、痛がる
- トイレ以外で粗相をする
- 陰部を頻繁になめる
初期は元気そうに見えることもあるため、トイレの様子をよく観察することが大切です。
猫が膀胱炎になる主な原因

① ストレス
引っ越し、模様替え、来客、新しいペットなど、環境の変化は大きなストレスになります。
② 水分摂取量の不足
水をあまり飲まない猫は尿が濃くなり、膀胱に刺激が加わりやすくなります。
③ トイレ環境の不満
汚れたトイレ、数が少ない、場所が落ち着かないと、排尿を我慢しがちになります。
④ 体質・肥満
運動不足や肥満は膀胱トラブルのリスクを高めます。
⑤ 細菌感染や結石
一部のケースでは細菌感染や尿石が原因になります。
すぐ病院に行くべき危険サイン

次のような症状がある場合は、早急に動物病院を受診してください。
- 尿がまったく出ない
- 何度もトイレに行くが排尿できていない
- 強い痛みで鳴き続ける
- 元気がなく食欲が落ちている
特にオス猫は尿道が細く、尿閉(尿が出ない状態)になると命に関わることがあります。
猫の膀胱炎の治療法

治療は原因や症状の重さによって異なります。
① 薬物療法
抗炎症薬、鎮痛薬、必要に応じて抗生物質が処方されます。
② 食事療法
尿の性状を整える療法食が勧められることがあります。
③ 点滴・入院
重症の場合は点滴治療や入院が必要になることもあります。
再発を防ぐための生活改善

① 水をしっかり飲ませる
複数の水飲み場を用意し、流れる水を好む猫には循環式給水器も有効です。
② トイレ環境を整える
猫の数+1個以上のトイレを、静かで落ち着く場所に設置します。
③ ストレスを減らす
急な環境変化を避け、安心できる隠れ場所を作ります。
④ 適正体重を維持する
食事管理と適度な運動が予防につながります。
猫の膀胱炎は治る?

多くの場合、適切な治療と環境改善で症状は改善します。ただし、再発しやすい病気でもあるため、日常管理が重要です。
よくある質問(FAQ)
Q1. 猫の膀胱炎は自然に治る?
軽症でも放置はおすすめできません。早めの受診が安心です。
Q2. 血尿が少しだけなら様子見でいい?
少量でも膀胱炎の可能性があるため、受診を検討しましょう。
Q3. 再発しやすい?
はい。生活環境の見直しが再発予防の鍵です。

